初恋のキミに、さよならを【番外編】

でも‥‥‥

1つだけ本当のこと言うと、桜にちょっとだけ嫉妬してた。

桜にりくをとられてしまうんじゃないかって。

だって、桜とケンカするときりくはいつも楽しそうな顔をしてたんだもん。

仲直りの握手を交わす時も。

それが悔しくて、何としてでもりくに近づきたかった。

そして、合唱コンクールの終わった後、思いっ切ってりくに想いを伝えた。

もしかしたら、『ごめん』って断られるんじゃないかって思ってた。

でも、実際はそうじゃなくてりくは私のことを『好きだ』と言ってくれた。

『本当は、俺から告白しようと思ってた』とまで言ってくれて、大好きなりくと両想いになれたことに私はとても嬉しかったんだ。



それから桜は、私たちに気を遣っているのか距離を置こうとしたでしょ?

桜は、いつだって優しいから。

相手のことを思う気持ちは誰よりも強い桜。

そんな桜に気なんて遣わせたくない。

大切な親友だから。

私にとって、3人でいることがとっても安心するの。

りくと桜が笑っている顔を見るのが大好きなんだ。

また、桜が笑っている顔が見たいよ。

いつか会える日が来るかな?


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