君のとなりで恋をします。─下─
彼の真っ直ぐな瞳が私を捉えて離さない。
少しだけ赤くなった頬と熱を帯びたその瞳が、私の中にある記憶を甦らせる。
『 ─────…ずっと大好きでした。
俺と付き合ってください。』
柊吾に告白された、去年の春。
抱きしめられた時の温もりや、私の名前を呼ぶ低い声。
もう一年以上も前のこと。
ずっと忘れたくて、自分の中にそっと閉じ込めていた記憶なのに…
なんで今思い出すの…?
「おーい、どうなんだよ柊吾ー。」
急かすような葵斗のその声に、私は咄嗟に彼から目を逸らした。
…だめ。思い出すな。
もう二度と、あの時みたいな辛い思いはしたくない。
それに…私にはもう、桜河がいるんだから…