泣いて、凪いで、泣かないで。
踵を返し、帰ろうとすると、遠くからなっちゃんと煌人くんがこっちに向かって歩いてくるのが分かった。

煌人くんがなっちゃんの麦わら帽子を取ってジャンプボールをする時みたいに高く掲げ、それを取ろうと必死になっちゃんがぴょんぴょんしている。

それにしてもあの2人、仲良しだなぁ。

見ているこっちが赤くなってしまうほどラブラブである。

私もいつか、2人のような関係になれる人と巡り合いたいなぁ。

私がゆっとのことをこれっぽっちも思い出さないくらい素敵な人に出会いたい。

なんて、叶うか分からない願いを風に乗せ、海の向こうに飛ばし、私は2人とは逆方向に歩き出したのだった。

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