泣いて、凪いで、泣かないで。
―――起きろ!美凪!起きろ!


声が聞こえたような気がして目を開けると目の前にはゆっとがいた。


「美凪、見っけ!ったく、捜したぞ」

「見つからないかと思ってた。ちょっと不安だったんだよ」

「不安なくせに良く寝られるよな」

「だって、誰も来ないんだもん。退屈だったよぉ」

「変なところに隠れるからだ。あまりにも見つからなくて、どっかで干からびて死んでるかと思ったわ」

「ひっどぉ!そんなワケないでしょ~!」


私は怒ってゆっとをもぐらたたきみたいに何度も叩いた。

ゆっとは痛がるふりをしてるくせに、ニヤニヤ笑ってて、性格がネジ曲がったやつだなぁって思ったりもしていた。

やっぱり昔のことを思い出すと、懐かしいなぁ。

なんて、呑気なことを言っている場合でもない。

早くしーちゃんを探さねば。


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