カタオモイ同盟

「あ、あの」


「何?」


「何って、その、告白の、返事は。あっ、別に全然今じゃなくてもいいんだけど!」


焦ったようにそう言う彼。……そういえば、そうだった。告白された最中だった。


告白。ということは、今、私がイエスと口にすれば、この人と晴れて付き合えるわけだ。


一言、声に出せば。私のことを好きな人と、カレカノになれる。……でも。



「ごめん。私、貴方のこと好きじゃない」


「え」


クラスが違うとなかなか話す機会ないからね、知らない人を好きになるなんて私にはできない。


寧ろ、彼は私のどこを見て好きだと思ったのか、疑問だった。


私は、私が好きになった人と付き合いたいの。その人と両想いになりたいの。


彼氏なら誰でもいいってわけじゃないの。


だから、ごめんなさいと、断った。


断ったのだ。

< 6 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop