溺愛全開、俺様ドクターは手離さない
「わかった、じゃあそう伝えておく」

『よろしくな。あと、さっきこの同棲の話は瑠璃のためって言ったけど、それだけじゃないからな』

「ん?」

 他に理由があるのだろうか。

『俺だって、瑠璃と会えないのはさみしいから。おやすみ』

「え? ちょっと待って……え~」

 すでに電話は切れていた。

 和也くんも同じ気持ちかぁ。

 なんだか胸のあたりがくすぐったくなって、そばにあったクッションをぎゅっと抱きかかえた。

 これまでずっと、ずーっと片思いをしてきた。いつも思いを届けてはいたけれど、返ってくることはなかった。当然だ、片思いなんだから。

 でも今は違う。好きの気持ちの大きさに違いはあれど、きちんと和也くんからも好きを受け取ることができる。

 両思いって素敵だな……。

 瑠衣に言えば「なに当たり前のこと言ってるの?」なんて言われそうだけれど、片思いしか知らなかったわたしは、今のこの愛される状況がうれしくてたまらなかった。
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