溺愛全開、俺様ドクターは手離さない
拝啓――
中村瑠璃さま
朝目覚めた瞬間に、隣にいる君の姿を見るとほっとして、ときには笑みさえこぼれることがある。
お昼前に機嫌よく鼻歌まじりに、洗濯物を干す姿も愛おしい。
夜、お互いが眠りに落ちるまで抱きしめ合うことの幸せ。
君と過ごす日常は、穏やかだけれど、一秒一秒が大切に思える。
まさか自分がこんなふうに、愛妻家になるとは……。まわりももちろん驚いているのだが、自分が一番驚いている。
でもまあ無理もない。瑠璃の魅力を知ったら、もう二度と手放せない。
でもそんな明るい君の顔色が、ここ最近あまりよくない。食欲が落ちてきて、明らかに疲れているようだ。
……けれど、ひとつ思いあたる節がある。
明日の午後は休みをとってある。
一緒に病院へ行こう。
不安に思わなくても大丈夫だ。
専門外なので自分で診察するわけにはいかない。その代わりと言ってはなんだが、コネクションを最大限に生かして名医を探し出してきた。すでに診察も予約済み。
大切な瑠璃と……君の中に芽生えているであろう新しい命のためなら、なんだってできる。
だから安心して、なにがあっても俺の隣で笑っていてほしい。
これからもどうぞよろしく。
愛しい瑠璃へ――――
END


