【完】スキャンダル・ヒロイン〜sweet〜
人気商売だし、理由は色々とあったけれど、真央はそれでいいと言ってくれた。
「事務所の方から直筆のメッセージが届いたと言う事で」
「いやあ驚きましたねぇ。姫岡さんと言えば1年間お仕事を休止していて、秋のスペシャルドラマで復帰したかと思えば冬の連ドラも社会現象になるほどでしたしねぇ」
「えぇ本当に、お相手は週刊誌にも撮られた大学生の一般女性だそうです。
それにしてもお相手の方は本当にシンデレラストーリーですよねぇ」
テレビのコメンテーター達は口々に言った。
そのシンデレラストーリーの主役は現在アホ面をしてテレビを見ている所です。
「キャーかっこいいわよねぇ。私が後20歳若かったら」
「もうあんた何言ってんのよ、あんたなんて相手にされないって。きっと相手の一般人の相手はすごぉーく綺麗な子に違いないわ」
「そうよねぇ。こういうのは大概一般人っていってもテレビの仕事に関わったりしてた元芸能人なのよ」
「そうそう。それにしても相手はテレビの言う通りシンデレラストーリーではあるわよねぇ」
「棚橋さんも彼氏がいるのよね?」
何故か話を向けられる。
アハハと笑って誤魔化しながら「まぁ…」と言った。
まさか私の彼氏が姫岡真央、とは言えない。言った所で信じてくれやしないだろうけど。
「若いっていいわよねぇー」
「本当若いっていいわぁー。はぁー大滝昴でも姫岡真央でもいいから王子様が迎えに来てくれないかしらぁー」