あの丘で、シリウスに願いを
「あ、翔太先生、水上先生、大変です!」
「ん?また急患?」
「いえ。今の患者の治療中にまこと先生が倒れて…」

翔太と水上が同時に立ち上がった。

「洸平、急患を頼めるか?」
「もちろんだ」
水上が一足早く走り出す。翔太もまことの元へ向かった。




「倒れたって?」
ベッドに横たわるまことの顔は真っ青だった。

「貧血に過労だと思うのですが…」
まことのそばにはオロオロと動揺した様子の小西がついていた。

「念の為心電図もとろう。点滴の準備して。それから血液検査。小西先生は洸平と一緒に患者について」

冷静に。いつもどおりに指示を出しつつ、翔太は青ざめたまことの顔を見る。
ついに、ここまで来てしまった。彼女は、もう限界値を超えた。これ以上はここにひきとめておけない。彼女の体が悲鳴をあげたからには、答えはもう決まってしまった。


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