君の腋を舐めたい
――――――
「「・・あれ・・・?」」
カーナビに入力した住所に進めば進むほど・・
関本主任と声を揃えて、
つい最近の記憶が蘇る。
「ここって・・・?」
「あのひったくり野郎が潜伏してた廃墟に近いな。」
福留さんから入手した住所。
その最後が“201号室”となっている。
と言うことはどこかのマンションかアパート・・!
「・・・あそこだ!!」
関本主任がエンジンを切ると同時に、
持ち出した拳銃の撃鉄を上げる。
「慎重にいくぞ星野。発砲はあくまで最悪の事態になった時だけだ。」
「はい・・!」
2人とも拳銃を手に持ち、
共に扉の前まで駆け上がった。
「「・・・・・・・。」」
呼び鈴を鳴らしたり、
ドアをノックしたりする暇は無い。
わざわざ“誰か来た”と示してる場合じゃない。
関本主任が少しだけ下がって“タックル”の体勢を取ったので、
続けて突入できるよう僕も構える。