君を輝かせるのは私だけ。

祐真side

「で？どうだった？」

急いで出て行くあおの背中を見送って、

渉にあおの印象を尋ねる。

渉は、

「…すごい、しか言いようがないです…」

と呟くように言って、

俺は得意げに、

「だよなー！」

と返すと、

「ふ、渉、莉緒は振り向かせ続けないとすぐ他の奴の育成に力入れ始めるからな。頑張れ。」

と健さんが笑う。

…確かに、あおはとても優しいしいい子だけど、

オリンピックで金メダル、の厳しさを経験してるわけじゃないのに、知ってる。

ずっと変化して絶えず進化しないと、きっと他の人に目が移ってしまうだろう。

そう考えると変わり続けなければならないプレッシャーにゾクゾクするけど、

新しい自分に挑戦し続けられて楽しみでもある。