君を輝かせるのは私だけ。
「でも、蒼井さんは、俺が参加したの嬉しくなさそうでした…」

思い当たる節はある。

楽しみだね、と渉が参加したとき驚いてたあおに言うと、

暗い顔で、そうですね、と返ってきたこと。

「あー、あれは多分俺がやり方間違えた。」

健さんの言葉にふたりして首を傾げる。

間違えた?

「莉緒にサプライズで渉来るの知らせようとしたのがよくなかった。莉緒ならあの状況で、自分の力不足で俺や祐真じゃないとダメだったんだなって考えるわけよ。」

「え?どう言うこと?」

「だから、郵送したノート見て、渉が連絡すれば莉緒の力で呼べたことになるけど、俺らが直接渡して、その後連絡なく来たら?」

どういうこと?

俺がハテナでいっぱいになってると、

渉が代わりに返事をする。

「祐真さんと健さんに説得されて俺が来たってことになって…自分じゃダメだったってなるってことですか?」

その答えに健さんが苦笑いで頷く。

「え、あおのノートがあったからこそじゃん!てか、俺らだってあおが一生懸命で力になりたいと思って…」

「いやまぁそれもわかってると思うけど…若手育成に関しての話し合いで、渉を育てたいって言った莉緒に結構反感とか厳しい意見もあって、俺も詳しく聞いてないけど条件もつけられてるみたいだし…」

「俺、ノート郵送で来ても、たぶん迷いながら連絡はしたと思います。だって本当にノート開いた瞬間鳥肌たったから…自分が参加していいのかって迷いながらも連絡したと思います。」

渉の言葉に健さんは、

「莉緒に言ってやって。喜ぶと思うよ。」

とストレッチをしながら返す。
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