双子の貞子ちゃん 2
「い、伊織?今、…っ!!いや!伊織!」
「っ、大丈夫。」
右の太ももに弾が当たった。
私を押さえつけてた奴が首を絞めてきた時、若干額の銃口が緩んだため、ありったけの力で払い、右手で奴の顎を下から殴った。
そしてすぐさま華織の元に飛び込んだ。
きっと、華織に拳銃を向けている奴が、私が反撃したことで華織を撃つと思ったから。
「も、もうやめて!伊織をこれ以上傷つけないで!」
「くそ、イテーな…。……あー、なんだ。お前が代わりになるってか?」
「ハッ!!それじゃダメだな。あいつは藤咲伊織を望んでんだわ。あんたじゃ目の前の金で終わっちまう。」
「こいつは長い目で見ても、あんたの数十倍金になんだよ。」