双子の貞子ちゃん 2
「伊織っ…伊織!今、助けをっ!!」
「おい、大人しくしてろ。じゃなきゃ、こいつ撃つぞ。」
その一言で華織は動けなくなった。
私の後ろで涙を流している。
「さぁて、楽しもうか。」
顎を掴まれ、上を向かされる。
1人の男の顔が、もう1人の男の手が近づく気配
と、かすかに足音を聞きながら、僅かな希望を願う。
「おいっっ!!!」
ピタッと一瞬気配が止まった。
ゴンッ!!!
「っい!!」
バタンッ!!
パンッ!
「お前ら、拳銃が無いと戦えないのか?」
ガンガン痛む頭
顔を近づけていた男に頭突きを喰らわせ、手を伸ばしていた男に飛びかかって馬乗りになった。