双子の貞子ちゃん 2
『…おい。どけよ、クソ女。』
湊のその一言は、女たちの怒りを倍増させた。
『クソ女ですって…?……生意気なガキね!』
パァンッ!!
『っ!湊!!』
『黙って、私たちを楽しませればいいのよ。…楽しくなれないのなら、いいものあげましょうか?』
そう言って取り出したのは注射器だった。
『そういえば、あなた達も知ってる、あの女。…何だったかしら。』
『藤咲、伊織よ。』
『そうそう!!その女に打ったものと同じよ。その女もヨガってたってあいつ言ってたわよ。』
その言葉に俺が動くより先に、エグい音がした。
ゴォンッ!!
パラパラと壁の屑が落ちる中、湊はドスのきいた声で言った。
『黙んねぇなら殺すぞ。』