双子の貞子ちゃん 2
ガララ…
「あ、伊織。起きたんだな。」
困ったような笑みを浮かべている瑞稀さん
「…瑞稀さん。すみません、この間退院したばかりなのに。」
「うん、そうだな。…でも、大切な人のために戦うことは素晴らしいことだと思うよ。」
その言葉にグッと胸が熱くなった。
「今回は外傷だけだから、目に見えて回復がわかって、少しは気が楽かな?」
「そう、ですね。…確かに、目に見えて回復が分かるのは大きいと思います。」
この間のは、精神的なものだったから…。
「……あの、少しフラッシュバックしてしまったんです。…また、一から治療した方がいいんでしょうか。」
「そうか。……前みたいな状況か?」
聞きづらそうな、落ち着いたトーンで聞いてくれる瑞稀さん
私がうなづくとしゃがみ込み、俯き気味の私の視界に入った。