双子の貞子ちゃん 2



あの一件から1ヶ月が経った。


あいつらのことは全て謙吾さんが担ってくれ、襲撃を受けた紅蓮も凪さんたちのお陰で大きな怪我とかはなかったらしい。


この1ヶ月は穏やかな時間が過ぎていた。







キーンコーンカーンコーン


「えー、今日は…」



面倒だから、眠ろう。

教科書も出さずに机の上に雪崩れ込もうとした時、


校門の塀に沿って高級車がスピードを落として走っているのが見えた。






ガタッ!!!!!


「ん??何だ椎名、座れ。授業中だ。」

「樹…?」



「先生…、俺体調が悪いんで、保健室行ってきます。」


ダッと教室を出て、階段を駆け降りる。



「樹っ!どうしたんだ!」



ついてきた律を気にもせずに、走った。



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