双子の貞子ちゃん 2
バタバタと自分の足音が授業中の校舎内に響いている。
はぁはぁ…っ!
「!……しー」
「っ………きぃ、さんっ!」
息を切らしながら現れた俺に驚きつつも、優しい笑顔を見せてくれる。
「えっ………、い、伊織、さん…?っ伊織さん!!…ぐぇっ!!!」
今にも抱きつきそうな勢いの律の首元を掴んで止める。
「律、久しぶりだね。」
「本当に、伊織さん?……っ伊織さん!!」
ボロボロと涙を流す律に引く俺と、困った笑みを浮かべるきぃさん
「……屋上行かない?律が良ければ。」
「もちろんですっ!!」
ボロボロの律を引っ張りながら、授業をサボって屋上へと向かう。