双子の貞子ちゃん 2
そうしてる私の側をバイクは通り、駐車場へと何台も入って行く。
目を合わせない様に携帯を見てるふりをしながら、シノへ報告する。
「シノ、20人くらい来た。」
「おう。」
「バイクに蛇が入ってた。」
「…蛇、」
確か、割と名が知れてる族にいた気がする。
凪さんが蛇というワードで割り出してるはず。
バイクが駐車場に入りきったのを確認し、駐車場を覗き込む。
ここも柄が悪いなと思いながら、駐車場に戻るタイミングをはかっていると、
ブゥンと1台の車が側を通り、駐車場へ曲がる。
運転席の人と目が合い、
「シノ、謙吾さん来たよ。」
車を追いかける様に私も駐車場に戻った。