双子の貞子ちゃん 2
「いつも難しそうな本読んでた。顔をしかめて理解しようと必死だった。」
「……何でそんな疲れることしてるんだろう。私が後継者だよ?お母様が言ってたよ?って、思ってた。」
俯き気味で話す華織
華織はきっと、後継者というプレッシャーが幼い頃からついて回ったんだ。
お母様は特に華織を後継者として恥ずかしくないように、マナーを厳しく教えてた。
対して私は、どこかに嫁ぐ身であると、思われていたのだろう。
華織ほど厳しくはなかった。
「でも、伊織あの時から変わった。笑わなくなった。頭が良いの隠すようになった。……可愛い顔も隠すようになった。」