双子の貞子ちゃん 2
「華織は、自慢のお姉ちゃんだよ?」
「ううん、伊織は優しいからそう言ってくれるの。」
ぐすぐすと泣く華織は首を何度も横に振る。
「私の人生は確かに、あの日変わった。……でも華織のことを悪から守る。それが私の使命だと、そう思ったの。」
その軸があったから、私はここまでやってこれた。
「そんな、カッコいいこと言わないでよ〜!」
さらに涙する華織の側に跪き、背中をさする。
しばらくそうしていたら、徐々に落ち着いてきた。
「ぐずっ、伊織ぃ。私、強くなる!……っぐず、お嬢様に囲まれて、いちからこの世界やり直してくる!!」
「…お嬢様に囲まれて……。」
と、いうことは、…お嬢様学校に行くのか?
……転校するなら、お母様に話してるはずだし。
ちゃんとした学校じゃないと許しが出ないはずだから。
必然とそういう学校になるか…。