双子の貞子ちゃん 2
「座って座って!おじさんの奢りだよー!って、……あれ??ん?湊くん?」
「お久しぶりです藤咲さん」
私の近い距離でお父様に向かって座った彼…、湊
「そうだそうだ!うちに来てたねえ!」
「え?どういうこと?」
「確か、華織が君たちのとこに入ってたんだよね?今は抜けちゃったけど。」
「はい。」
「え、華織ちゃんが?…族に?」
「あはは、そうそう。お世話になったねえ。」
どうやらお父様は私もその時会ったことは言わないよう。
あの時はロングの髪だったから、お父様的にはここにいるのが藤咲伊織だと湊に告げないという選択だろう。
でも、菫さんが思い切り、伊織ちゃんと呼んでいるけど、酔ってるお父様は細かいことは覚えていないだろうな。