双子の貞子ちゃん 2
私の働く会社の近くまで湊は送ってくれる。
目立つから近くでいつも降ろしてもらっている。
私が働くのは藤咲の本社
どうするか最後まで悩んだけど、お父様の仕事を手伝いたいのは変わってない。
でも、今までは表立って手伝ってはいなかった。
私のできる範囲で、家でできる仕事を任せてもらってた。
大学に通い始めると徐々に仕事の内容が難しくなるのが分かった。
それと同時に、もっと本質に関わる仕事をしたいとも思った。
なら、藤咲に就職する。
…でも、そこで湧く不安は私が藤咲だということ。
藤咲の会社に藤咲という名前の人間が入る。
そこに周りが気づかないはずがない。
そんな環境でやっていける自信がなかった。
お父様やお父様の秘書だけとやり取りしていた昔とは違い、会社に入れば、藤咲の社員さんたちと仕事を進めていかないといけない。
藤咲だからと距離を取られるかもしれない。
昇進のために近づいてくる人もいるかもしれない。