双子の貞子ちゃん 2
女の高い声が響いている倉庫内
なるべく離れながらも、女たちが見える位置に座っている俺は、静かに息を吐いた。
「…凪さん出ました?遠すぎて画質荒いですか?」
『いや、大丈夫。今やってるとこ。』
カタカタカタカタとすごいスピードのタイピングが耳から聞こえてくる。
「紅蓮って全国のNo.1なのよね!」
「しかもイケメン揃いじゃない!」
「あんなイケメンに守ってもらえるなんて、嬉しい!」
「そうですよね!皆かっこいいですよね!!」
はあ…、馬鹿な会話。
さっさと帰りたい気持ちが増す一方。
『樹、そいつら柊の仲間だ。』