双子の貞子ちゃん 2
「別に、どんな格好で来ようが咎めはしない。」
「…そっか。」
部屋の空気がしんっと静まりかえる。
「あっ、わ、私!萌さんたちのところ行ってくる!」
カツカツと大きな音を鳴らしながら、華織は部屋を出て行った。
………
「何か吹き込まれたか…?」
「もうすぐで1週間経つな。…これ以上ここにいたら俺たちにも影響が出るかもしれない。」
「それに、あの女たちを監禁したって奴らが追っているのも感じないし。」
そう。
そこも気になるところだった。
"あの洋館"に監禁されたと言っていた女たち
あの洋館とはここから歩いて数十分
山奥にひっそりと建っている洋館
ここら辺では不気味な洋館として知られている。
なんでも私有地らしく、勝手に入るのはできないはずだが…。
そこも女たちに引っかかる原因の1つ