カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「天羽さん、落ち着いて。俺だよ」
焦った声にまじまじと目を凝らすと。
ネイビーのスーツを着た、わずかにパーマがかった茶髪の男性。よくよく見れば知っている顔で。
「北村くん!?」
清良の元彼――と言うには薄っぺらい間柄。あっさりと清良を裏切って鞠花についた北村だった。
会うのは院瀬見家の屋敷で最後の別れを交わして以来だ。
「天羽さん、こんなところで待ち伏せしてごめん。電話、繋がらなかったから」
あ、と清良は目を逸らす。
総司に指示されて電話番号を変えたのだ。もう鞠花たちから連絡が来ないように、と。
本当に信頼出来る人にしか、新しい番号は教えていない。
「今、話せるかな? 少しでいいんだ。お別れの挨拶もまともにできなかったし」
清良としては、もう彼に話すことなど何もない。変に北村と接点を持って、鞠花に関わることになっても嫌なのだが、こう下手に来られると無下に断ることもできなくなってしまう。
「話って、なに?」
一応聞いてみると、北村は「ここではなんだから」と近くにあったカフェを指差した。
しかし、清良としては、北村とゆっくりお茶をするつもりもない。
「ご用件は?」と急かすように尋ねると。
「……実は、城ケ崎さんのことで伝えておきたいことがあるんだ」
焦った声にまじまじと目を凝らすと。
ネイビーのスーツを着た、わずかにパーマがかった茶髪の男性。よくよく見れば知っている顔で。
「北村くん!?」
清良の元彼――と言うには薄っぺらい間柄。あっさりと清良を裏切って鞠花についた北村だった。
会うのは院瀬見家の屋敷で最後の別れを交わして以来だ。
「天羽さん、こんなところで待ち伏せしてごめん。電話、繋がらなかったから」
あ、と清良は目を逸らす。
総司に指示されて電話番号を変えたのだ。もう鞠花たちから連絡が来ないように、と。
本当に信頼出来る人にしか、新しい番号は教えていない。
「今、話せるかな? 少しでいいんだ。お別れの挨拶もまともにできなかったし」
清良としては、もう彼に話すことなど何もない。変に北村と接点を持って、鞠花に関わることになっても嫌なのだが、こう下手に来られると無下に断ることもできなくなってしまう。
「話って、なに?」
一応聞いてみると、北村は「ここではなんだから」と近くにあったカフェを指差した。
しかし、清良としては、北村とゆっくりお茶をするつもりもない。
「ご用件は?」と急かすように尋ねると。
「……実は、城ケ崎さんのことで伝えておきたいことがあるんだ」