カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
清良の両親は家事代行サービスやハウスクリーニングを専門とする会社に勤めており、院瀬見家の専属使用人として働いていた。

大株主である院瀬見家の内部で働けるのは、一部の優秀な社員だけと決まっており、清良の両親にとっては誇らしいことだった。

当時、院瀬見家のひとり娘である鞠花は、議員令嬢という特殊な境遇に置かれているせいで友だちがおらず、孤独な幼少期を過ごしていた。

そんな不憫な鞠花お嬢様を憐れんだ清良の両親が、自分の娘を友人として付き添わせ、同じ小学校に通わせた。

実際のところ、友達がいないのは彼女の高慢な性格のせいで、ちっとも不憫などではなかったのだが。

鞠花はその頃からプライドが高く、自ら他人を遠ざけるような態度をとっていたくらいだ。

そんな鞠花のフォロー役に清良が抜擢され、ふたりの友人関係は始まった。

清良としては、世話の焼けるワガママな友だちがひとりいるくらいの感覚だった。

はっきりと関係がこじれたのは、高校生の頃。

清良に恋人ができたのだ。だが運悪く、お相手は鞠花がこっそりと想いを寄せている青年だった。

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