カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「少なからず、君に愛着が湧いてきたのかもしれない。いい兆候だろう? 仮にも、これから一生連れ添う女性だ」

どうやら彼は本気で清良と一生連れ添うつもりのようだ。

他に愛する女性を見つけたら離婚というような選択肢は、今のところない模様。

婚前契約書にも、『不貞と疑われる行為は禁止』とか『異性とは業務上必要のある場合を除き接触しない』なんて条項が含まれている。

これに違反した場合、彼は清良に多額の違約金を支払わなければならない。

しかし、清良のほうにその罰則はない。総司は「君を安心させるために」と言ってわざと自分にだけ罰則を科したのだ。

そうすれば、清良は捨てられる心配をしなくて済む。仮に不貞を働かれたら、一生働かなくても生きていけるほどのお金を手にすることができる。

本当にいいのかな? と清良は少しだけ心配だ。

この先、もしも彼が愛する女性と出会ってしまったら。それこそ、心から結婚したいと思えるような。

自由に生きるための契約が、逆に彼を縛りつけてしまうのではないだろうか。
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