カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
夕食をご馳走になり、和やかな会合が幕を閉じた。清良の両親は車で自宅に帰っていった。

清良は総司とともに、二週間前から住み始めた新居に戻る予定だ。

総司の車の助手席に乗り込んだ清良は、使用人たちがせわしなく動き回っている姿をフロントガラス越しに眺めて首を傾げる。

もしかして、彼の両親もこれから外出するのだろうか。でも、こんな夜遅くに一体どこへ……?

「ご両親は、これからどこかに行かれるんですか?」

尋ねてみると、総司は運転席に身体を滑り込ませながら、離れたところで待機しているリムジンに目をやった。

「ああ。シンガポールに戻ると言っていたかな。両親も俺と一緒で、海外を飛び回るような生活をしているんだ」

「そうだったんですね……」

よくよく聞けば、今日のためにわざわざシンガポールから駆けつけてくれたという。これから空港に向かいとんぼ返りするのだとか。

「お忙しいのに、私たち家族のためにわざわざ来ていただいてすみません」

「いつもこんな感じで飛び回っているから、たいした苦ではないだろう。のんびりフライトを楽しんでいるさ」
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