カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「あの、でも、どうして突然贈り物を?」

首を傾げて尋ねると、答えあぐねているのだろうか、少し返答に間が空いた。

『……夫らしいことをなにもしてやれないから。遠くてもできることを考えた』

トクンと小さく胸が震える。離れている間も、自分のことを考えてくれたようだ。

もしかして、この贈り物は彼なりの愛情表現なのだろうか。

いや、愛情というと少し言いすぎかもしれない。夫婦の親愛の証、とでもいうべきか。

「……ありがとうございます。すごく……嬉しいです」

『いや。もので釣ろうだなんて安易で申し訳ない』

「いえ……総司さんが選んでくれているんですよね? それだけで嬉しいです」

一瞬、もしかして別の人が選んでいるのかな?という疑問が頭をよぎったが――。

『贈り物を選ぶというのは、なかなか楽しいものだな。すっかり日課になってしまった』

どうやらすべて総司のチョイスのようだ。

似合いそうなものを、時間をかけて選んでくれているのだろうか、そう考えただけで清良は幸せな気持ちになった。

だが困ったことに、ますます断りづらくなってしまった。

彼の優しさを「もういりません」なんて絶対に言えない。もはや日課とまで言っている。

< 99 / 262 >

この作品をシェア

pagetop