予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 そのとき、玄関のドアが開き、私の名前を呼ぶ声がした。

 私は驚いて入り口を振り返る。

 そこにいたのは予想外の人物だった。

「え……、社長……?」
 
 物の割れる音や父の怒鳴り声が外まで聞こえたのか、社長は切羽詰まった表情で部屋に入ってくる。

 そして、ぽかんとする私の肩を抱き、守るように父から遠ざけた。

「誰だ、お前は」

 突然の訪問者に、父の声に怒気が増す。

 もう地面さえ震わせるような超重低音だ。


「濱崎柊人と申します」

 社長は冷静な声で言うと、床に正座し背筋をのばした。
 
 綺麗な動作で胸ポケットから名刺を取り出す。

 そして、名刺を父に差し出しながら付け加えた。


「彼女のお腹の子の、父親です」

 その宣言に、私は「ひぇぇぇっ!」と跳び上がり、父の眉間のしわがものすごく深くなった。

「しゃ、社長……!」

 社長は一体なにを考えているの……!
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