予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 馴れ馴れしい呼びかけに眉をひそめて振り返る。

 そこには中年の男と派手な女が立っていた。

 
 就任パーティーのときにも会った、富阪百貨店の社長とその娘だ。

「偶然だねぇ。ちょうど梨々花にHAMASAKIのバッグを買ってあげたところでね」

 富阪社長はそう言って隣に立つ娘に視線を向ける。

 派手な服装の彼女の腕に、HAMASAKIの中でも一番高価なシリーズのバッグが見せつけるようにぶら下げられていた。


「ありがとうございます。お似合いですね」

 社交辞令を口にしながら冷笑を浮かべる。

「やっぱり似合ってます? うれしい!」

 女はお世辞を真に受け、満面の笑みでこちらに近づいてきた。

「ねぇ柊人さん。前にお食事に行くって約束をしたじゃないですか。いつにします?」

 約束した覚えは一切ない。

 馴れ馴れしく肩に触れられ、不快で眉をよせた。

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