予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 不思議に思いながら、後頭部を包んでいた手でゆっくりと髪をなでる。

「そうやって歯を食いしばってないで、唇を開いて」

 耳たぶをなぞりながらささやくと、葛藤するように視線を泳がせたあと、おずおずと唇を緩めた。

「おりこうだな」
 
 小さく微笑んで、わずかに開いた唇の隙間に舌をさしこむ。

「ん……。しゃ、社長……っ」

 驚いて唇を離そうとする吉木の頬を手で包んだ。

「こら、逃げるなよ」
 
 わずかに残るジンの香りをぬぐいさるように舌で口内をなぞると、吉木は背筋を震わせた。
 
 喉の奥でこわばった舌を絡めとり、キスを深くする。

「あ、ぁ……っ。しゃちょ……、んん」

 深いキスははじめてなんだろうか。

 吉木は戸惑っていたけれど、次第に吐息が甘く濡れていく。

「だめです……っ。こんなところで、こんなキス……」

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