予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 消えそうなくらい細い声で言うと、電話の向こうからガシャンとなにかが倒れる音が聞こえた。

「すごい音がしましたけど、大丈夫ですか?」
『大丈夫だ。足をぶつけてドラセナの鉢植えが倒れただけだ』

 柊人さんは冷静な声で言ったけれど、社長室で綺麗な緑の葉を茂らすドラセナは大きい。あの鉢植えが倒れるって、かなりの衝撃だ。

「それ、大丈夫じゃないですよ! お怪我はないですか?」
『怪我はない。とりあえず、鉢植えを片付けたらすぐに帰る』
「何言ってるんですか。お仕事の途中で帰るなんてだめです」
『あー、わかってる。わかってるけど、今すぐ帰って香澄を抱きしめたい』

 ストレートな言葉に、一気に頬が熱くなった。どうしよう、顔から火を噴きそうだ。

「そうやって、私を動揺させないでください……!」

 涙目で苦情を言うと、電話の向こうの柊人さんは甘い声でささやいた。

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