予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 柊人さんは私のお腹を優しくなでると、おへそのあたりに唇をよせる。

「これからちょっと揺れると思うけど、おどろかせたらごめんな」

 赤ちゃんにむかって優しくささやく彼を見て、おもわず笑みがこぼれた。

「入れていい?」

 確認するように問われ、「はい」とうなずく。

 その答えを聞いてから、柊人さんは私の太ももに手をかけた。


 
 私の体に負担がかからないように、気遣ってくれているのがわかる。

 それがうれしくて、涙がこみあげてくる。


 
 気持ちよくて、幸せで、頭の芯までとろけていった。










 三月に入ると、冷たく乾いていた風が柔らかく緩んでいくのを感じる。

 そして陽が長くなっていることに気付く。


 
 季節はいつの間にか冬から春に移り変わっていた。
 


 赤ちゃんは順調に育ち、胎動を頻繁に感じるようになった。

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