予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 タイミングが悪かったなとため息をつく。
 

 まぁ、挨拶まわりも大切な仕事だから仕方ない。

「あぁ。就任すれば忙しくなるのはわかっていたから、それでいい」
「かしこまりました」

 俺の答えを聞いて吉木は話を進める。

「それから、来週からのアメリカ出張は長江が同行する予定です」

 長江というのはベテランの男性秘書だ。
 
 俺の社長就任を機に、長江と吉木が専属秘書、そして産休から復帰した辻がアシスタントと三人体制でサポートしてくれることになった。
 
 だから、長江が出張に同行するのはおかしくはないれど……。
 
 俺はデスクに頬杖をついて不満をもらす。

「なんだ。吉木が同行してくれるんじゃないのか。そうしたら出張中の二週間、一緒に過ごせるのに」

 そう言うと、吉木ののどが「ぐっ」と音をたてた。

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