予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 確かにもうひとりくらいサポートの秘書がいてもいいのかもしれない。



 でも、よりによって吉木が俺から離れて綾人に秘書に……?


 反射的にイヤだと感じる。

 断るために口を開きかけると、先回りをするように綾人が言う。


「兄さんは、俺と違って仕事に私情を挟まないんだろ?」

 俺を煽るような言い回しにむっとして眉を上げると、横から辻が口をはさんだ。

「ちなみに、吉木さんに聞いてみましたが、本人はかまわないと言っていました」
「かまわない?」

 その言葉にショックを受ける。
 
 吉木がいいと言ったのか。

 俺の担当をはずれ、綾人の秘書になることを。



 いや、これは仕事なんだ。必要な配置転換なら、従うのが当然だ。

 
 けれど、吉木は簡単にうなずいたのだろうか。ほんの少しのためらいもなく、平然と。
 
 その様子を想像して、胸の奥がじりじりと焦げる。

 
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