予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
部屋を出ていく綾人を見送りながら考える。
あくまでたとえばの話だけれど。
もし就任パーティーのときに、吉木が綾人の専属秘書だったら、彼女は俺ではなくあいつにキスをしてくれと頼んでいたんだろうか。
目をうるませて、今にも泣き出しそうな不安な表情で、綾人に『一度でいいので、キスをしてくれませんか』とせがんだんだろうか。
そう考えただけで、全身のうぶ毛が逆立つような感覚に襲われた。
たかがキス。
それだけのことなのに、なんでこんなに苛立つんだろう。
はじめての感情に戸惑う。
「社長、険しい顔をしてどうしました?」
辻に声をかけられ、自分が奥歯をかみしめていたことに気が付いた。
「なんでもない」
慌てて俺はかぶりを振った。
あくまでたとえばの話だけれど。
もし就任パーティーのときに、吉木が綾人の専属秘書だったら、彼女は俺ではなくあいつにキスをしてくれと頼んでいたんだろうか。
目をうるませて、今にも泣き出しそうな不安な表情で、綾人に『一度でいいので、キスをしてくれませんか』とせがんだんだろうか。
そう考えただけで、全身のうぶ毛が逆立つような感覚に襲われた。
たかがキス。
それだけのことなのに、なんでこんなに苛立つんだろう。
はじめての感情に戸惑う。
「社長、険しい顔をしてどうしました?」
辻に声をかけられ、自分が奥歯をかみしめていたことに気が付いた。
「なんでもない」
慌てて俺はかぶりを振った。