小悪魔王子に見つかりました

「ね、どうよ、寧衣、木野くん!」

「うん。すっごく───」

「こっちの方がいい。浅海さん、綺麗な顔してるから、今みたいに髪の毛あげた方が絶対いいよ」

え。

そのセリフを吐いた人物が思いもよらない人すぎて、私だけじゃなくて、寧衣くんも、羽芽ちゃんたちも驚いた顔をしている。

そりゃそうだ。
私がいちばん、びっくりだ。

木野くん、今なんて。

『綺麗な顔』って。
そんなまっすぐ言われちゃ……。

いくらお世辞だとわかってても、あんなにまっすぐ言われてしまうと照れてしまう。

相手はあのクールな木野くんだし。
あの木野くんが、人に対して『綺麗な顔』なんて言うなんて。

「へ、あ、ありがとうっ、木野くん……」

動揺を隠しきれず言葉を詰まらせながらお礼を言う。
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