小悪魔王子に見つかりました

そう言った寧衣くんが一歩距離を縮めてきたかと思えば、彼の綺麗な手が伸びてきて。

フワッと空気が動いて、首にかかる私の後毛に彼の指が触れた。

「……っ、」

一気に心拍数が跳ね上がる。

少し目を細めてこちらを見つめる寧衣くんがあまりにも色っぽすぎて、思わず目線をずらしてしまう。

こんなことされたら、どうしても期待してしまうよ。

寧衣くんったら本当にずるい男の子だ。

「かわいい……髪」

「あっ、ありがとうっ、羽芽ちゃんが上手で……」

「浅海さんがかわいいからかわいいの」

「っ、」

耳が熱い。

「がんばろうね、リレー」

「うんっ」

そう返事をすれば、寧衣くんの大きな手のひらが私の頭をポンと優しく撫でてくれて。

今日の私は特に……幸せすぎて死んじゃうのかもしれない。

幸せを噛み締めながら、寧衣くんと共にグラウンドへと向かった。
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