小悪魔王子に見つかりました

「大丈夫」

誰かに優しく肩に手を置かれ振り返れば、木野くんが安定の無表情で───。

いや。

いつもと同じ無表情って思ったけど、今の木野くんはちょっと目が優しく笑ってたような。

気のせい、かな。

でも、彼の一言で、少し緊張が和らいだかも。クールなのにどこか安心感があるんだよなぁ。


「……うん。そうだよね!何度も練習したもんねっ」

「ん。うちには寧衣もいるし。余裕だよ」


そういった木野くんがしゃがみ込んで私と彼の足首に紐を結び合わせた。

木野くんがすごく寧衣くんのことを頼りにしていることに勝手に嬉しくなって。

友達にここまで言わせちゃう寧衣くんの実力、改めて感心しちゃう。


ほんと無敵だな、寧衣くんって。


私たちとは反対側のコースで待機している寧衣くんに目を向ける。

この距離から見ても、存在感がすごい。
彼のところだけ涼しそうな風が吹いていて輝いているよ。

なんて見惚れていたら、ついにアナウンスが流れ出した。


『プログラム第9回は、2年生によります、学級対抗二人三脚リレーです』

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