小悪魔王子に見つかりました

「お前ら、大丈夫か?!怪我してないか!?浅海、今、頭打たなかったか?」

舞い上がった砂が引いて視界がはっきりすると、その中に先生の心配そうな顔が見えた。

「俺は全然大丈夫です……浅海さんが、どっか──あっ、」

私の膝小僧を見て、木野くんの動きが止まる。

「まじか、擦りむいて……」

「大丈夫!」

木野くんの声をかき消すぐらいの声量で。

「えっ、」

「私も大丈夫です!!」

さっきの木野くんのように私も先生に向かってそう言えば、

体育の先生が頷いて、両腕で大きな丸を作って全体に合図をした。

「ちょ、浅海さん、」

信じられないという顔で木野くんがこちらを見たのと同時に、私たちの真横を別のクラスのペアが勢い良く走っていった。

「転倒した1組ペアどちらも大丈夫ということですが、あーーっと、ここでなんと、2位の4組がトップでゴール!」

そんな実況に続いて、次々に他のクラスが私たちを追い抜いていく。
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