小悪魔王子に見つかりました
「なんということでしょうか。怒涛の追い上げを見せた1組がトップでゴールかと思いきや、まさかのアクシデントに見舞われ……現在のトップは4組。続いて2組、3組、6組、5組……」
「ごめん、浅海さん、俺のせいだ……俺がっ」
「木野くん、まだ走れる?」
「はっ……?」
「立てる?」
先に立ち上がった私を、木野くんが不思議そうに見る。
木野くんはさっき、先生に大丈夫って言ってたけど、本当はどこか怪我しているのだろうか。
それなら諦められるけど。
できれば……。
もし平気なら、私のわがままに付き合って欲しい。
木野くんにとってはもう、優勝できないと決まった戦いで、それならばやる意味がないとか思われるかもしれないけど。