契約夫婦の蜜夜事情~エリート社長はかりそめ妻を独占したくて堪らない~
プライベートで会う機会があっても、仕事の話はしなかった。
実際健太郎が間にいれば、それも難しいことではなかった。
それほどたくさん顔を合わせるわけでもなかったし、そんな時も孝也はいつも昔のままの孝也だったのだから。
でも今日は、なんだか様子が違っているように思えた。
上質なスーツを着て、高級車のハンドルを握る彼は、弟のような幼なじみであると同時に、副社長久我孝也でもある。
あたりまえといえばあたりまえの事実を、晴香は頭の中で反芻していた。
「どうかした?」
ネオンに浮かび上がる彼の横顔をぼんやりと見つめていた晴香は、問いかけられて、ハッとする。
そして慌てて彼から視線を外した。
「べ、べつに…」
そしてジッと見つめてしまったことを誤魔化したくて、適当な言葉を口にした。
「そういえば、紹介してくれる部屋ってどこの会社の紹介なの? 担当の方は現地で待ち合わせ?」
とりつくろうような晴香の言葉に、孝也がくいっと眉を上げる。
それでも前を向いたまま、晴香の質問に対する答えを口にした。
実際健太郎が間にいれば、それも難しいことではなかった。
それほどたくさん顔を合わせるわけでもなかったし、そんな時も孝也はいつも昔のままの孝也だったのだから。
でも今日は、なんだか様子が違っているように思えた。
上質なスーツを着て、高級車のハンドルを握る彼は、弟のような幼なじみであると同時に、副社長久我孝也でもある。
あたりまえといえばあたりまえの事実を、晴香は頭の中で反芻していた。
「どうかした?」
ネオンに浮かび上がる彼の横顔をぼんやりと見つめていた晴香は、問いかけられて、ハッとする。
そして慌てて彼から視線を外した。
「べ、べつに…」
そしてジッと見つめてしまったことを誤魔化したくて、適当な言葉を口にした。
「そういえば、紹介してくれる部屋ってどこの会社の紹介なの? 担当の方は現地で待ち合わせ?」
とりつくろうような晴香の言葉に、孝也がくいっと眉を上げる。
それでも前を向いたまま、晴香の質問に対する答えを口にした。