ふたつの羽根
確かに軽そうに見えるけれど…
そういやさっき学校って言ってたよね?
って事は大学生か。
ふと目の前のコップを見ると周りに水滴がいっぱいついていてコップの下は濡れている。
スーっと滑らすようにコップをずらすと後を引くように水後が伸びた。
「はいよ。おまたせ」
目の前に置かれたアイスティー。
拓真の方に目を向け「ありがとう」とアイスティーを手前に持ってくる。
「いえいえ」
拓真が声を漏らしてすぐ「お前さ」と陸に目を向けた。
「あ?」
顔をあげる陸を見て、あたしはストローの袋を破りコップの中にストローを突き刺した。