ふたつの羽根

「その昨日の事は…」

「あー大丈夫。大丈夫!俺しゃべり魔じゃねーから」

あたしの言葉を遮り陸は2回頷く。

あー良かった。

安心するからの様にフーっとあたしは息を吐く。


「でも…」


ん?でも…

苦笑いする陸を見て嫌な予感がした。


「でも何?」

「でも、もうこいつらは知ってる」


げっ!まじ?

最悪にもほどがありすぎる…

目の前の陸を見るとタバコをくわえたまま自分の顔の前で軽く手を振る。

そしてくわえていたタバコをすぐに取り口を開く。


「俺じゃねぇよ。知らねーしゃべり魔が言ってたんだって」


陸はもう一度タバコをくわえジッポで火をつける。


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