ふたつの羽根
もしかして地下?
そして恐る恐る目を前に向けると上半身裸で横向きに寝ている男の顔が飛び込んできた。
裸って何?
ってか誰?
確かめる為、その人の顔に自分の顔を近付けた時バッチリその人の目が開いた。
「うわッッ!」
思わず叫ぶあたしに「うるせーよ」と眉を寄せながら頬杖をつく陸がいた。
この今の状況がつかめないあたしは硬直し動く事すらできなかった。
陸は枕元にある携帯を取りパカッと開ける。
開けた時の明るさで陸は目を細め「げっ!まだ4時じゃん」と擦れた声を出す。
よ…4時?
あたしはハッと我に返り「何で?」と声を上げる。
「…何で?」
同じ事を繰り返す陸に「えっ、だから…」とあたしは自分の髪を撫でる。