俺様社長と溺愛婚前同居!?
「もっと気をつけます。ご忠告ありがとうございます」
頭を下げて彼の忠告を素直に受け取ると、彼は何も言わずにその場を立ち去っていった。
「賢人はいつもああだから。結花ちゃんだけに冷たいわけじゃないからね。女子にはああいう奴なの」
「そう……なんですか」
京本さん曰く、鴻上さんは硬派なところがあって、女性と一定の距離を保って接する人らしい。
「あの見てくれだからね、必要以上にモテるわけよ。それで色々と苦労しているから、けん制しているってところかな」
確かに、こんなにハイスペックでイケメンだったら、引く手あまただろう。彼の恋人になりたいと願う人は山のようにいるに違いない。
「俺も怒られちゃったし、そろそろ仕事に戻るよ。ランチ、楽しみにしているね」
「はい、お疲れさまです……!」
――男の中に女性が一人なんだから、もう少し警戒しなさい。
鴻上さんに言われた言葉を噛み締めながら、再び料理に取り掛かる。
コンロの火をつけて、フライパンに火を通す。しっかり温まったことを確認したあと、火を弱めて丁寧に一枚ずつ豚肉を並べていく。
「警戒……か」