俺様社長と溺愛婚前同居!?

 一切女性を寄せ付けないという賢人さんが、悪戯でそんなことをするなんて考えられないという花蓮の言葉にはっとする。


 確かにそうかもしれない……でも。


 まだ心の不安が拭いきれなくて前に進めないでいると、インターホンが鳴った。


「はいはい」

 花蓮がソファから立ち上がって、ドアホンモニターを見たあと、にやりと笑みを浮かべながら振り返る。


「王子さまがお迎えに来たみたいよ」

「えっ……」

「はい、すぐ行きますー」


 モニターに向かって返事をした花蓮は、私のほうへ近づいて手を差し出す。


「さ、話し合っておいで」

「でも」

「でもじゃない。元カノじゃなくて、結花に会いに来たんだよ。その意味をちゃんと聞かなきゃ」


 待ち合わせ場所で神宮寺さんに会ったはずなのに、まだそんなに時間が経ってないのにここに来てくれた。


 それって……それって……


 期待してはいけないと言い聞かせるのに、胸の鼓動が速くなっていく。

 花蓮に手を引かれて、玄関まで歩いていく。
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