俺様社長と溺愛婚前同居!?
玄関を開けると、汗をかいて息を切らしている賢人さんが立っていた。
「結花……っ」
「賢人さん……どうして」
「どうしてじゃない。結花が来なくて心配した」
いつも冷静で余裕のある賢人さんが、息を切らしている姿を見て信じられない気持ちと嬉しい気持ちが入り混じる。
「ここにいたんだ、よかった」
はあっ、と大きく息を吐いたあと、顔を上げて私の顔をまっすぐ見据える。
その凛々しい表情に見つめられて、心が騒ぎ出す。
好きでいることを諦めようとしたはずなのに、忘れてしまいそうなほどドキドキしている。
「結花、一緒に行こう」
大きな手を差し出される。
その手を取っていいのか迷っていると、花蓮が私の手を掴んで賢人さんのもとへ差し出す。
「話をしておいで」
「…………うん」
賢人さんの手にすっぽりと包まれ、私は彼のもとへ引き寄せられる。
そして外に停車していた車に乗せられて、運転席に座った賢人さんは私のことをじっと熱く見つめた。
「神宮寺さんに何か嫌なことを言われなかったか? 結花と接触しているなんて全く気付かなかった。申し訳ない」
「そんな、何も……! ただ、相談を受けていただけで。賢人さんのことを今でも諦めきれないって」